情景詩
瞼を閉じる。 微睡みは、一瞬にして全身に拡散。 その心地よさに撃たれている。波間に漂うクラゲのように マシュゥは眠っていく。 凄惨な現実を迎撃するかのように強かに、 誰でもないマシュゥそのものを護るように。光が引き剥がされて、闇が交代する。 回…
男には金があった。 欲しいものならなんでも手に入った。 男には名声があった。 知らない者など居ないほど。男には力があった。 欲しいものならなんでも手に入れた。 男には知識があった。 知らないものなどないほど。それでもずっと探してる。 ただひとつだ…
【アメリカ】かつてのレイテ沖海戦で白旗の写真家が残したその一瞬。しばらく見とれていたのちにやってきた一杯のコスタリカ。窓から見える夏の空店内に流れる、ジャズの一式。僕はペスカトーレを食べながら若いウェイトレスを目で追った。---【PM_16:32】東…