2016-10-22 マシュゥの安心 情景詩 瞼を閉じる。 微睡みは、一瞬にして全身に拡散。 その心地よさに撃たれている。波間に漂うクラゲのように マシュゥは眠っていく。 凄惨な現実を迎撃するかのように強かに、 誰でもないマシュゥそのものを護るように。光が引き剥がされて、闇が交代する。 回され始めるフィルムに期待する。 興奮する。 冷める。 夢を見る。両手を小さく伸ばす。 まるで母親を探す赤ん坊の素振りで、柔らかに、なにか懐かしさを思い出す。静寂が時々ざわついて、マシュゥは少し、微笑んだところ。